炊きたてご飯の海苔のおにぎり。日本人なら嫌いな人はいませんよね? でも、この十六島海苔(うっぷるいのり)のおにぎりは、一度食べたら一生頭から離れられなくなるほど美味で罪作りなおにぎりです。十六島海苔は収穫場所と時期が超限定されているので、本物は市場にはまず出回りません。それゆえ、ECサイトで「十六島海苔」とうたう商品の中には粗悪品や偽物も……。産地は島根県出雲市の北端。毎年12月〜1月の極寒期に“シマゴ”と呼ばれる現地の人たちが、日本海の荒海に突き出した十六島鼻(うっぷるいばな)という岬の岩場から命がけで摘み取ります。なぜ、わざわざ足場が悪く、危険が伴う重労働をしてまで採るのか? 実はこの岩海苔、江戸時代に出雲大社の教えを広めるため全国を渡り歩いた御師(おし)が、人々に渡すお札と一緒に配っていたそうで、「十六島海苔を正月の雑煮に入れて食べると邪気が祓われ、難病を逃れられる」という趣旨の言葉が添えられていたとか。以来、出雲地方では年初めを祝う縁起ものとして珍重されてきました。
その海苔を使ったおにぎりを提供していたのが、コロナの影響で閉店してしまった、東京・赤坂の知る人ぞ知る名店「がっしょ出雲」。出雲の超希少食材を使った郷土料理を味わえる名店で、皇室の方も時々お見えになっていたほど。とはいえ、限りある海苔。行けば誰でも食べられたわけではなく、常連にだけこっそり出す隠れメニューでした。十六島海苔は一般の海苔とはまったくの別物。繊維がしっかりしていて、シャリシャリとした食感。磯の香りが強く塩気もあります。だから、シンプルな白いご飯のおにぎりがぴったりでした。当時は 米も島根産、かつ西日本一のブランド米「仁多米(にたまい)」を使い、水も大山隠岐国立公園に位置する三瓶山(さんべさん)で採水される「さひめの泉」を厳選するこだわり。定期的に通っていた多くの著名人も残念がっていたところ……なんと、再開するとの一報が!
赤坂から渋谷に場所を変え、オープンしたばかりの店の名は「神南がっしょ」。看板のない紹介制のコース料理を提供するお店として生まれ変わりました。そこで、赤坂で提供していた出雲の郷土料理をさらにパワーアップした特別コースを依頼。「気がいい」とされている大社漁港から直送の新鮮なお造り、脂の旨味を一番楽しめるノドグロの塩焼き、アサリにしか思えない宍道湖産の5年ものの大きなシジミ料理ほか、この店しか調達できない食材が。十六島海苔のおにぎりはもちろん、出雲の人たちが唯一、十六島海苔を口にする、正月の海苔雑煮も提供できないか奮闘中。島根のレアな日本酒も数多く揃え、ペアリングで提供します。そのマリアージュも楽しんでください!
他では手に入れられない、
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