'未知'を味わう
#01
海と漁師の未来のため
新たな道となる養殖法
開催するたびに肉好きたちを驚かせてきた、エピキュリアンの肉祭り。これまでも天然記念物に指定されている「見島牛」やハンガリーの国宝「マンガリッツァ豚」などの希少肉や、ハラミの知られざる極上部位など、最高に美味しい肉を堪能してきましたが、今回のテーマはなんと極上の牡蠣＆鮑。肉祭りの案内人であり肉業界の風雲児こと「格之進」の千葉祐士さんが、「海と漁師の未来のために、他では絶対できないようなことを実行し続けている」と言う「海男オイスター」の梅津聡さんが、世界でも例を見ない画期的な養殖方法で育てた牡蠣と鮑なんです。肉業界のために慣習や常識を覆してきた千葉さんが、自らの信念を貫く梅津さんの姿に同じ志を感じ、ぜひ紹介したいと実現しました。それぞれの業界の当たり前をものともせず、新たな道を切り開いてきたふたりがタッグを組んだこの企画、ここでしか味わうことのできない最上級の海と大地の恵みをお楽しみください。
#02
財を投じて研究10年！
伊勢神宮の黒鮑も作る
今回使用する牡蠣と鮑を養殖している梅津聡さんは、もともと潜水士として活躍し港湾建設業の会社を経営する、まさに海の中を熟知するプロ。海の汚染の進行や温暖化で生息する豊かな資源がどんどん減少している状況の中、漁業歴は全くなかったにもかかわらず、漁師さんを助けたいという想いから、効率よくかつ高品質で高価値を生む牡蠣の養殖を研究し始めました。失敗を重ね、時には自ら所有する船を売ってまで研究を続けた結果、独自のバスケットを使う養殖法を開発。牡蠣はアミノ酸のほとんどが貝柱に含まれているそうですが、旨味をあげるため貝柱を独自の方法で鍛えるなど、さまざまな方法で味わいも追求。規模や産地にとらわれず、高い品質と効率を備えた世界初の生産システムを生み出しました。また天然ものは水揚げ量も少なく希少な黒鮑も養殖に成功。黒鮑はほんの少しのストレスでも病気になりやすいため、養殖はとても難しいそう。そんな繊細な鮑にストレスをかけないよう、毎日毎日、貝の排せつ物を分析するなど研究を続け、独自の養殖方法を開発。通常、水の殺菌のために他では必ず照射するUVも使用せず、無添加で育てています。その結果、最上の質と味へと成長した牡蠣は、伊勢神宮の神嘗祭に献上されるまでに。そんな特別な牡蠣と鮑なんです。
#03
業界の革命児たちの
極上の味と話を堪能
当日はまず、梅津さんが手塩にかけて育てた牡蠣を食べ比べ。宮城の種と広島の種を掛け合わせることで、旨味が強く一年中食べられる牡蠣や、大分の種を有明海で育て、口どけよく甘みを感じるヴァージンオイスター、泥底にいるため生食しにくい品種を、泥なしで育てた牡蠣など、さまざまな方法で品質と美味しさを追求した牡蠣の味を比べていただきます。その他の黒鮑やお肉のメニューは、現在格之進の料理長が検討中。これまでも大地のアミノ酸豊富な熟成肉と海のアミノ酸豊富な牡蠣をあわせた『かきにく』（商標登録済）など、常識を超えた料理を生み出してきた格之進。今回もどんな料理が出てくるかぜひご期待ください。さらに今回の会のためだけに、なんと伊勢神宮に献上した際にいただいた昆布も使用するという、まさに2度と味わえない特別な一夜です。当日は梅津さんも佐賀から駆けつけますので、牡蠣と黒鮑、そして海についての“ここだけ”の貴重なお話も聞けるはずです。海から、そして大地から、業界の革命児ふたりが生み出した究極の味わいを、ぜひご堪能ください。
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